お部屋探しの知識
賃貸住宅に欲しい設備ランキング~ファミリー編~2024年2月版
2024.02.22
不動産会社の営業スタッフがよく言う
「早くしないと物件なくなっちゃいますよ」
のトーク。
早く、早く!と言われると、どうしても焦ってしまいますよね。
他の物件もあまり見ずにその場で決めてしまい失敗してしまった!なんて経験のある人もいるのではないでしょうか。
実際、気に入った物件は、あなた以外にもたくさんの人が気にいる物件だったりするため、先に契約されてしまったりすることがあるのは事実です。
しかし、「物件が無くなる」というのはまったくの間違いだと思います。
物件探しの時に、「早くしないと物件がなくなりますよ!」といった言葉を不動産の営業担当から言われた経験がある人も多いのではないでしょうか。年明けから4月までのシーズンは特に言われることが多いように思います。
しかし先程もお話した通り、実際のところは住むお部屋が無くなってしまうことはありえません。
物件の募集数自体で考えると、月によって多少の変化はありますが、ほぼ一定の数で推移しています。
名古屋では大体8万くらいのお部屋が毎月募集状態にあります。
そのため、「賃貸物件の募集が無くて引っ越せなくなる」ということはまったくのウソなのです。
募集数の推移は、下のグラフをご参照ください!
(※タップで拡大)
これを見ていただければ分かる通り、物件数はそれほど大きく変動しません。むしろ1月から4月の方が募集している物件は多いくらいです。何度も言うように物件が無くなってしまう可能性はほぼ0なのです。
じゃあ、なぜ「物件が無くなる」と言われているのか、についてもご説明したいと思います。
1月から4月までの時期(特に2月3月)は業界内では「繁忙期」と呼ばれていて、お部屋探しをする人がとても増えます。
4月から新しい期が始まり、新生活を開始する学生さんや、社会人の方が転勤で引っ越すことがとても増える時期だからです。
そのため、たくさんの人が物件を契約していき、パッと見ると、物件がドンドン無くなっているように見えるのです。
しかし引っ越しが多い時期は、当然、名古屋から別の地域へ引っ越す方もたくさんいます。
入居する人もたくさんいますが、退去する人もたくさんいるので、物件の総数はあまり変わらず、物件が無くなることもない といった時期です。
「無くなる時期」というよりは「回転率が高い時期」と思っていただいた方が良いと思います。
先程のトピックで“1月から4月は物件の回転率が高くなる”とお話しましたが、ここで少し注意してほしいことがあります。
カンの鋭い方はもうピンときているかもしれませんが、1つの物件に対する競争率がとても上がっているということです。
たくさんの人が一気にお部屋探しをするため、あなたが「このお部屋に住みたい!」と思ったお気に入りの部屋が、その先1週間も2週間も空いているかと言われると、ほとんどの場合、答えは「NO」です。
賃貸の申込みは基本的に先着順で、仮契約もできないので、他の人で決まってしまうことは結構あります。「物件が無くなる」というよりは、「“その”物件は決まってしまう」可能性があるというニュアンスが分かりやすいと思います。
また、名古屋は他の都道府県と比較すると、転勤が理由の引っ越しがとても多い地域です。企業さんの転勤は2つの特徴があり、
●2月~4月、9月~10月の時期に集中する
●転勤の辞令から、引っ越しまでがタイト
の、ような特徴があります。また当然ですが、遠方から名古屋へ引っ越される方が多いため物件の内見に行くにも一苦労です。そのため「駅チカ(徒歩10分以内)、築浅(10年以内)」といった間違いのない物件に人気が集中し、リノベーション物件のようなちょっとレアな掘り出し物件はあまりターゲットにされません。
ですから、もし10年以内の物件が希望の場合、かなり競争率が高いので注意が必要です。
(※タップで拡大)
▲このように、1~4月は物件探しのライバルが多く、物件の回転率が高くなります。
上のトピックで、
●住める物件は無くならない。
●でも、回転率は高い。(特に築10年以内)
と、ご説明をさせていただきました。
そうなると、次に気になるのが「じゃあどうやって探せばいいのか?」です。
実は、今日お話していることを知らない人はけっこう多くいらっしゃるので、少しのコツでライバルと差をつけることができます。今回は具体的な3つのポイントをお伝えしようと思います。
引っ越しすることが決まると、お部屋を探したいですよね。しかし、これがけっこう間違いです。お部屋探しは入居日のだいたい40日前から始めるのがベストで、あまり早い時期から探し始めるのはよろしくありません。(なぜ40日前がベストかは、今度別の記事で紹介したいと思います)
物件を探すことには時間も体力もいります。何より入居日より2ヶ月も3ヶ月も前から物件を決めていても、ほとんどの大家さんは申込みを受け付けてくれません。申し込めるタイミングになった時には、他の方で決まっていて、探すために使った時間と体力がムダになってしまいます。
そのため、入居日より40日以前は、情報収集をして、しっかりと力を蓄えましょう。
どの駅や地区が良いのか、治安はどうなのか、家賃の相場はいくらくらいなのか、どんな設備があった方がいいのか、などお部屋探しに必要な情報はたくさんあります。
これを知らずにいきなり物件を探すことは、皮の盾と旅人の服でラスボスに挑むようなものです。
入居日より40日以上前はトレーニング期間と割り切って、いろんな物件に目を通したり、転勤族の方のコラムを読んだり、SNSで他の人の部屋探しを参考にしたりして情報を集め、40日を切ったら、具体的に物件を絞り込んでどんどん見学に行きましょう。
この流れで探せば、ライバルが決めようか悩んでいる間にスパッと決断できるので、お気に入りの物件に住める可能性がグッと上がりますよ!
ポイント①で、“スパッと決断することが大事”とお伝えしました。基本的に、賃貸には仮押さえや手付けなどの制度がなく、先着順なのでビビッと来たら行動に移したほうが良いのです。
しかし、そうは言っても物件を決めることは大きな決断ですから、しっかり考える時間がほしいものです。
実は、大家さんや管理会社と直接のやり取りだと、仮押さえをしてくれることがあるんです。
有名な賃貸系の不動産会社さんは、いわゆる「仲介会社」が多く、たくさんの物件を紹介してくれますが、大家さんとの距離は遠いです。
逆に管理会社は大家さんの代わりに物件の入退去を管理していることが多いので、融通が利きやすく1.2日ならお部屋を押さえてくれる場合があります。
ただ、当然、募集中の物件を仮押さえするという行為は、大家さんにとっては機会損失です。
いくつも物件を押さえることはできませんし、長期間押さえることもできません。
あくまでも、「ここにしたいけどしっかり考えたい」「ネット上では気に入っているけど念の為現地を確認したい」という状況の時に相談することをおすすめします。
このポイント③は上の2つとは違い、使える方と使えない方がいます。
もし、あなたが転勤などでなく、自分のタイミングで引っ越しができるなら、ぜひこの方法を使ってみてください。
その方法は「入居の時期を4月中旬以降に設定する」という方法です。
理由は2つで、
●転勤のタイムラグを狙える
●条件が引き下がる可能性が高くなる
この2つがとても重要で、個人的には、3つのポイントの中でも1番効果がある方法だと思っています。
基本的に3月下旬から4月1日までが1番引っ越しが集中するタイミングです。
先程もお伝えしたように、名古屋に入ってくる人も名古屋から別の地域に行く人も、そのくらいの時期に引っ越しをします。
しかし、3月下旬に退去された物件は、そこから部屋のクリーニングをしたり、壊れている箇所があれば補修をしたり、入居できるまでに10日から2週間ほどかかります。
名古屋に転入する人は、4月1日までにその物件には住めないので、その結果、4月中旬くらいに良い物件が出てくるといった状況が生まれます。
(※タップで拡大)
また、4月1日以降は、賃貸需要が一気に下がるため、条件が引き下げられることも多くあります。3月まで礼金1ヶ月だったものが0になっていたり、家賃が下がっていたり、フリーレントの交渉ができたりします。大家さん的には繁忙期というビッグチャンスを逃してしまったため、多少条件を引き下げてでも、入居してほしい気持ちになっていることが多いのです。
結論として物件は無くなりません!
お部屋を決める時は、大きな買い物になりますから、しっかりと時間を使って物件を選んでくださいね。
逆にお目当ての物件がすでにある方は、その物件が他の人に取られる可能性があることを知っておいてください。
その他にも、「こんな場合はどうすればいいの?」といったご質問があれば、お気軽にユニホー住まい研究室までご連絡ください!
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